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(更新あり)【PS5】内蔵増設用M.2 SSDで痛い目に遭った件

(更新あり)【PS5】内蔵増設用M.2 SSDで痛い目に遭った件

2023年9月8日

こんにちは、コンテンツクリエイターのともすけです。

(上の画像に書いた「2つあるのにはワケがある」、は単に画像内に2つM.2 SSDがあるけど、それには以下の記事を書く理由と繋がっている、という意味だったりします)

PS5はいま、ほぼ普通に買えるようになりましたね。買った方はご存じかと思いますが、超高速な内蔵SSDは使用できる空き容量が600GBちょいしかありません。GT7やFF16といったAAAタイトルは1つあたり100GB程度を消費しますので、4−5タイトル程度しかインストールしておけません。

そこで増設用のM.2 SSDを買ったわけですが…。現在進行形でいろいろやっていることを共有したいと思います。

いきなり結論

不良品(とは向こうは言わないけど)判定で、交換後のM.2 SSDが送られてきました。デモンズソウル、GT7、ELDEN RING、FF16などを10分程度遊んで問題出ず。また「M.2 SSDにインストールしたゲームを内蔵へ移動」させる動作も、デモンズソウル(50GB)が5分程度で転送できていました。

tomosuke
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交換前は30分だったか、もっとだったか…。待てずに諦めてps storeからダウンロードし直してたくらい遅かった

よってTranscendのM.2 SSDは選んでも大丈夫みたいです。ただ、記事の一番下に「おまけ」を追加したのですが、サポートの対応がイマイチな感じでした。それが問題ない強者はいいですが、製品不良について「検査した結果***でした」という文言などがほしい人(筆者もそう)は、Transcendはやめた方が無難です。

以下の文は古くなったので取り消し線を入れておきます。

東芝LETのM.2 SSDはPS5(筆者保有品はたぶん初期ロット)で安定動作する模様。購入したTranscendのTS1TMTE250Hが不良品かどうかメーカー側で調査中。もし向こうの検証で「問題なし」となって同じSSDが返ってきたときは、TranscendのM.2 SSDをPS5で使うのは非推奨としたい

念押ししておくと、筆者が購入したTranscendのM.2 SSDが「不良品」かもしれないだけで、この記事に書かれた内容をみて「TranscendのM.2 SSDはPS5上で正常動作しない」と判断されないよう、ご注意ください。

不良品であることを願いたい…。

何があったか

最初にTranscendのM.2 SSDを買ったものの

今年(2023年)の初め頃、TranscendのM.2 SSD「TS1TMTE250H」を買いました。

アルミ製ヒートシンクと3D NANDフラッシュを採用したPCIe SSD 250Hは、最新のNVMe™規格に対応しており、超速転送スピードを提供します。
jp.transcend-info.com
▲Transcend公式サイト

ところでプレステの公式に、以下のような文言が書かれているのはご存じでしょうか。

M.2 SSDストレージにインストールされたゲームのプレイ中に問題が発生した場合は、本体内蔵の超高速ストレージにゲームを移動してください。

https://www.playstation.com/ja-jp/support/hardware/ps5-install-m2-ssd/

そのためPS5においては、M.2 SSDにインストールしたゲームは、ちゃんと動いたり不安定だったりするものだ(という誤解…?)と考えていました。

増設用M.2 SSDを入れるとPS5初回起動時に読み込み速度のテストが走ります。本品は6406MB/s(1秒間に6.4GByte程度)の速度で読み込めると出ました。

m.2 ssd read performance
▲TranscendのSSDを接続したときのPS5上のベンチマーク

SIE(Sony Interactive Entertainment:ソニー内のゲーム事業部)が求める性能は出ているようでした。そこで安心していろんなPS5用ゲームをM.2 SSDに入れたのですけどね…。いろいろと辛い目に遭いました。たとえばPS5のローンチタイトル「デモンズソウル」。最初のうちは動いた気がしたんですが、気が付くと…

tomosuke
tomosuke

ゲーム開始後のローディングが延々と終わらない罠

に会ったり、もうちょっと酷いケースだとGT7ですが、M.2 SSDに入れて起動させるとタイトル画面は表示されるものの、そこからゲームを起動したらPS5が落ちました。当初、こういった挙動は

tomosuke
tomosuke

ゲームとの相性があるもんだと思っていました

また、TranscendのM.2 SSDにインストールしたゲームを内蔵SSDへ移動させると、ものすごく遅いんです。これは買ったときからです。PS5内部でのゲーム移動を諦めてPS Storeからダウンロードし直す方が早いという状態でした。

tomosuke
tomosuke

これ、話を盛ってませんからね。事実なんです…

「PS5に増設するM.2 SSDはこんなものだ」と半ば諦めていました。ところがたまたま知人のところへ遊びに行った際、PS5にSamsungのM.2 SSDを入れていたのを見せてもらい、安定動作するし内蔵SSDと増設SSD間のゲームの移動処理がどちらも高速に出来ているのを見ました。ここで1つの疑問が。

tomosuke
tomosuke

ん?ゲームアプリの移動処理はただのデータ転送なのだから、そもそもそんなところでPS5と増設M.2 SSD間の相性云々はおかしい

Transcendもそんな悪くないメーカーだと思っていて、おかしいなぁ…と思っていました。

▲知人が使っていたSamsungのM.2 SSDです。クリックするとAmazonページに飛びます(アフィリエイトリンク)

ダメ元で東芝LETのM.2 SSDを買ってみた

信頼できるメーカーで安いM.2 SSDないかなぁ、とAmazonを物色していたところ、東芝ブランドのが1TB 8千円くらいでセールだったのでダメ元でポチってみました。届いてすぐTranscendのと入れ替えたところ…いやいやいや、いろんなAAAタイトルが問題なく動くじゃないですか。きっとこれが普通なんでしょうね。

▲いま筆者保有PS5で動作しているSSD(1TB)です。いま見ると1万円してました。たまたまセールの時に買ったみたい。クリックするとAmazonに飛びます(アフィリエイトリンク)

ちなみに上のSSDの「TLET」は、東芝エルイートレーディングの略称です。

東芝エルイートレーディングは、東芝ブランドの確かな信頼で、楽しく、快適で、便利な暮らしを実現します。
tlet.co.jp
▲TLETの公式サイト

TranscendのM.2 SSDを取り外し、TLETのM.2 SSDに差し替えました。

▲違う部屋に移動したPS5で作業したため、映り込みが凄すぎて画像編集しています。

6541MB/s(1秒に6.5GByte程度)読み込めると出ました。Transcendのモノとほぼ同じです。このM.2 SSDにさっそくデモンズソウルやGT7、FF16を入れて遊んでみました。

tomosuke
tomosuke

ああ、何て言うことだ…どのゲームも当たり前のように普通に動いてくれる。

ゲームの起動もプレイも問題なく動いてくれました。

でもそこで気になったのが「そもそもTranscendのM.2 SSDはPS5上でのみ動作が不安定なのか」です。エンジニアの血が騒ぎ、M.2 SSDケースというモノを買ってみました。

PRINCETONのM.2 SSDケースを買って検証してみた

PRINCETONの「4in1 カードリーダー機能付きM.2 SSDケース」


を買いました(↑楽天市場のアフィリエイトリンクです)。以前から気になっていた商品です。これにTranscendのM.2 SSDを差し込み、m1 mac miniのThunderbolt端子に繋いで転送速度を調べました。すると

benchmark001
▲TranscendのSSDをmac上でベンチマーク(Thunderbolt端子に接続)。一番下に書かれている「Realtek云々」は、PRINCETONのSSDケースの中で使われている半導体の名前です。

何だ?これは…。

書き込み(上記ベンチマーク画面の右側)は優秀なのですが、ここでは左側に着目。連続読みだし(シーケンシャル:SEQ)の24MB/sというのもまるでUSB2.0のHDD並みの遅さですし、上から2番目のSEQ1MQD1、1.22MB/sなんて話になりません。

tomosuke
tomosuke

補足すると、SEQというのはシーケンシャル(連続)アクセスを意味し、RNDはランダムアクセスを意味します。

もちろん、PRINCETONのケースを経由してmacのThunderbolt端子に直付けしているため、ケースの性能に引っ張られて遅くなるケースは重々承知。それを加味しても遅すぎます

tomosuke
tomosuke

このTranscendのM.2 SSD、これにインストールしたゲームをPS5内蔵SSDに移動するの、意識が遠くなるくらい遅すぎてダメだったんですが、上のベンチマークの結果を見て妙に納得しちゃいました。

ほかに2つほど参考データがありまして、たとえば動画編集用に付けているKIOXIA(キオクシア)のSSDのベンチマークを取りました。

benchmark002
▲KIOXIAのSSD(筆者保有)のベンチマーク

この通り、ライトだけでなくリードもそれなりに速度が出ています。

そのほかAmazonレビューを調べたところ、この記事で取り上げているTranscendのM.2 SSDで取ったベンチマーク画像がありました。そちらも上記KIOXIA(キオクシア)の結果に近いものでした。

このような流れから筆者が購入したTranscendのM.2 SSDは不良品だろうと考えまして、Transcendに以下のような流れで 問い合わせ → 不具合登録 → 製品送付を行いました。現在結果待ち。

(追記:2023/09/12 届いたので動作検証中)

  • (1)Twitter(X)のTranscendサポートアカウントに愚痴をツイート(post)
  • (2)数日後に上記サポートからリンクをもらい、そこから正式に情報登録するよう言われる(2023/8/21)
  • (3)情報を登録
  • (4)1週間くらい?してサポートから返信。実物を検証しないとわからないので、送ってくるなら別リンクからそのための依頼を登録してほしいと連絡あり(2023/8/22)
  • (5)登録し、ヤマト運輸に集荷依頼して発送(2023/8/29)
  • (6)Transcendに着(2023/9/1)
  • (7)🆕 新しいM.2 SSDが自宅に着(2023/9/12)

そもそもPS5に繋いで使うM.2 SSDはこういうもの(不安定、動作遅い)かな?と思っていたせいで、購入して半年したくらいにTranscendへ連絡取りました。購入一ヶ月以内なら、こちらからの発送料も着払い(向こう持ち)だったそうです。

tomosuke
tomosuke

いやだって、ソニー自体が「M.2 SSDに入れたゲームは不安定になることがある」と言っているからさぁ。通常ならどういう挙動をするのか判断できませんわ。

(追記)TranscendのM.2 SSDが返ってきた

本日(2023/09/12)、TranscendからM.2 SSDが届きました。ポストに投函されていたのですが、まさかの封筒が開いている状況。

▲ヤマト運輸の配送なんだけど、上がぱっくりと全開でした(泣)
▲個人情報を黒塗りしましたが、Transcendから送られてきた封筒です

封が開いていたから

tomosuke
tomosuke

こりゃダメだ

と思ったものの、中の箱は未開封だったので

tomosuke
tomosuke

たぶん大丈夫なんだろうな。SSDってHDDと違い機械的な駆動部分がないから

などと半信半疑で、この「TranscendのM.2 SSD」をPS5に入れて動作確認中です。その前に入れていたTLETのM.2 SSDを取りだして、m1 mac miniにPRINCETONのケースを経由してベンチマークを取ったものが以下。

▲TLETのM.2 SSDをPRINCETONのケースに入れてベンチマーク。PRINCETONのケースを通しているためどうしても、デバイス名がRealtekとなるのはやむを得ず
benchmark002
▲比較しやすいように、上で掲載したKIOXIAのSSDのベンチマークを持ってきました

一応テーブルにしてまとめると

TLETのM.2 SSD(MByte/s)KIOXIAのSSD(MByte/s)
SEQ1M QD8 Read931.82861.25
SEQ1M QD1 Read817.77723.17
RND4K QD64 Read176.46163.51
RND4K QD1 Read42.2934.88
SEQ1M QD8 Write971.59933.19
SEQ1M QD1 Write568.36814.52
RND4K QD64 Write78.9073.22
RND4K QD1 Write26.4324.74
▲PS5で使うために買ったTLETのM.2 SSDと、mac用に買ったKIOXIAのSSDのベンチマーク比較

こんな感じでした。TLETのM.2 SSDはPRINCETONのケースを経由していますが、十分高速なことがわかります。

まとめ

筆者が買った東芝LETのM.2 SSDはPS5で安定動作しました。ですので買うなら東芝LETのとか、知人が使っていたSamsungのを勧めます → (追記)一応Transcendのも正常品ならば動作した

一般に同じシリーズの製品では余程の理由がない限り、同じベンダーのインターフェース回路を使うと思っていいと思います(断言はできないけど)。

tomosuke
tomosuke

インターフェース回路とはここでは、M.2 SSDやPS5でPCIeを管理する回路を指します。PCIeは一般的な規格ですが、製品ごとに全ての電気的タイミングが保証されているわけではありません。これを「制限事項」と言い、仕様書や自社設計で考慮されます。

すると相性を考えたとき、PS5上で安定動作したM.2 SSDがあれば、それを販売している会社のM.2 SSDを選ぶと安心度が高いと考えられ、もしうまく動かないときはそれこそ「これ、不良品じゃない?」と判断しやすいです。

TranscendのM.2 SSDは現在メーカーに送付済みですが → から返ってきました(更新)

  • 動作確認して正常と判断されれば、同じものが返送される
  • 動作確認して異常と判断されれば、同等品を国外から取り寄せて返送される(更新:こっちだった)

と言われており、一ヶ月上は待たされるもよう → 届いたので上の方を更新しています。

筆者はTranscendのM.2 SSDを「Transcendだから大丈夫だろう」と思って購入しましたが、事前に調査しませんでした。この記事を読んでいる方は、他の方が「これ動作したよ」と伝えているM.2 SSDを買うのをオススメしたいと思います。

(追記:以下のメーカーのは基本的に問題なく動作する模様。)

  • TLET(東芝LET)
  • Sumsung
  • Transcend

それではまた

おまけ:Transcendのサポートについて

事前にサポセンから

  • 動作検証を行って正常ならそのまま返送、問題が見つかれば同等品を現地から取り寄せるから時間が掛かる
  • 弊社からは検査結果等を知らせない

と言われていましたが、本当に「何も書いてこない」会社なんですよ。2枚の用紙がSSDと一緒に入っていて、英語ですが金額計算している欄が0円なのはわかり、しかし「問題があったから同等品と交換した」という日本では当たり前、たぶんAppleなどもしっかり情報を出してくるんですけど、Transcendはそういうことをしない会社ということをよく理解しました。

tomosuke
tomosuke

一応、取り替えてくれたけどね。非を認めないというか

SSDなどの大手メーカーと言えば筆者の頭にあるのは

  • Samsung
  • KIOXIA(旧:東芝メモリ、旧の旧:東芝)
  • Western Digital(大手だけどイマイチかも)
  • Sandisk
  • Transcend

あたり。製品品質については出荷量に対する不良の数を見ないと判断できませんが、サポートの対応はTranscend、ちょっと厳しいかな。

ただ一応、Transcend Japanの対応を見ていると、本社の方針と日本市場との乖離をある程度認識した上で、その乖離を多少でも小さくしようと努めているように見えなくもない…です。

tomosuke
tomosuke

あ、Western Digitalの2万くらいした超高速外付けSSD、1年ちょいでぶっ壊れて長期保証もなくて泣き寝入りしたんだったなぁ…ブツブツ